きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『学びを結果に変える アウトプット大全』樺沢紫苑 ~今の自分に足りないものが身にしみてわかる、成長を促すきっかけを与える本。

『アウトプット大全』 著者:樺沢紫苑 発行年:2018年 内容 “日本一アウトプットしている医師である、ベストセラー作家・樺沢紫苑が圧倒的に結果が変わる「アウトプット術」を大公開。 ■アウトプットとは? アウトプットの定義 ■アウトプットの基本法則 ■ア…

『太陽の塔』森見登美彦 <新潮文庫の100冊> ~ふられた恋人を追いかける京大生の青春。

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第11弾 『太陽の塔』 著者:森見登美彦 発行年:2003年 あらすじ “私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この…

『スプラッシュ』~人魚がニューヨークにやってくる―トム・ハンクスとダリル・ハンナのカップルが微笑ましいファンタジー。

あらすじ “幼い頃に海で人魚に出会った少年が、やがて青年へと成長し、同じく美しい人魚に成長した娘と再会する……。ロン・ハワード監督がD・ハンナ、T・ハンクスを起用してコミカルに描いたファンタスティック・ラブ・ストーリー。 少年時代に溺れかけたせ…

『フォルトゥナの瞳』百田尚樹 <新潮文庫の100冊 2018> ~死が近づいている人が透明に見える。大事な人の死が近いと知った時、何ができるだろう。

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第10弾 『フォルトゥナの瞳』 著者:百田尚樹 発行年:2014年 あらすじ “幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装(コーティング)工として黙々と働くだけの日々を送っていた。…

翻訳の仕事の依頼が途切れた不安な時にすべきこと

先週の終わりころから4日間ほど、手持ちの翻訳案件がない状態が続いている。 忙しくて睡眠時間を削るくらいのときは、「この仕事が終わったら絶対に1週間くらいぐだぐだしてやる!」なんて思うのに、いざ暇になると、最初の2日間くらいはため込んでいた家事…

『傷だらけの栄光』~小さなころから犯罪に手を染め続けていた主人公がボクサーとしてチャンピオンを目指す。

あらすじ “名匠ロバート・ワイズによる破天荒な世界チャンピオンの半生記。 ニューヨーク、イーストサイドにイタリア系移民の息子として生まれたロッキー(P・ニューマン)。盗み、ケンカ、少年院からの脱走を重ね、軍隊に入隊するが上官を殴って脱走してし…

『レオン』~殺し屋のレオンに愛を与えた少女マチルダ。12歳のナタリー・ポートマンが危うく、そして愛おしい。

あらすじ “ニューヨークの片隅に立つアパートに暮らす、寡黙で孤独な男レオン(ジャン・レノ)、その正体はすご腕の殺し屋で、トニー(ダニー・アイエロ)という男の仲介を経て暗殺を行っていた。そんなある日、彼の隣室に暮らす一家をスタンフィールド(ゲ…

『地球星人』村田沙耶香 ~魔法少女である私の生きている世界は人間工場なのか。

『地球星人』 著者:村田沙耶香 発行年:2018年 あらすじ “地球では「恋愛」がどんなに素晴らしいか、若い女はセックスをしてその末に人間を生産することがどんなに素敵なことか、力をこめて宣伝している。地球星人が繁殖するためにこの仕組みを作りあげたの…

『アンストッパブル』 ~実際の列車暴走事故を題材にしたアクション映画。トニー・スコット最後の監督作品。

あらすじ “操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、整備ミスによって走り出す。大量の化学薬品とディーゼル燃料を搭載した777号を止めるべく、鉄道会社と警察は手を尽くすが、列車はさらに加速していく。事態を察知したベテラン機関士フランク(デンゼル・…

翻訳の専門分野

実務翻訳には、IT・技術、医薬、金融など様々な分野がある。 翻訳会社に登録する時には、自分が希望する分野のトライアルを受け、合格した場合に登録することが多い。 一般的な内容のトライアルを受け、登録の際に対応できる分野を申告する場合もある。 実際…

『土の中の子供』中村文則 <新潮文庫の100冊 2018> ~親から虐待された過去を持つ27歳のタクシードライバーの心の記憶

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第9弾 『土の中の子供』 著者:中村文則 発行年:2005年 あらすじ “27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。理不尽に引きこまれる被虐体験に、生との健全な距離…

『ビッグ』~大きくなりたいと遊園地のコインゲームに願った12歳の少年の願い。一夜にして大人になってしまった少年をトム・ハンクスが演じるファンタジー。

遊園地のコインゲームに「大きくなりたい」と願ったジョッシュが目を覚ますと大人になっていた… あらすじ “カーニヴァルの夜、望みをかなえる魔王のボックスにコインを入れた主人公が、翌朝目覚めると少年からオトナに成長していた。親友の協力によって玩具…

『ファーストラヴ』島本理生 ~親子のつながり。家族のつながり。他人ではないからこそ複雑で深刻な関係。

『ファーストラヴ』 著者:島本理生 発行年:2018年 あらすじ “夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動…

『マリー・アントワネット』 ~ソフィア・コッポラが美しい映像で描くマリー・アントワネットの激動の人生。

あらすじ “14歳のオーストリア皇女(キルステン・ダンスト)は、母マリア・テレジア(マリアンヌ・フェイスフル)の命令でフランス王太子(ジェイソン・シュワルツマン)に嫁ぐことになる。期待を胸に馬車に乗り込んだ彼女だったが、国境では衣装から下着ま…

『悟浄出立』万城目学 <新潮文庫の100冊 2018> ~西遊記を悟浄の視点で語る表題作など、中国古典をベースにした短編集。

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第8弾 『悟浄出立』 著者:万城目学 発行年:2014年 あらすじ “おまえを主人公にしてやろうか! これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語――。勇猛な悟空や向こう見ずの八戒の陰に隠れ、力なき傍観者となり果てた身を恥じる…

翻訳におけるチェッカーの役割

翻訳業界には、チェッカーという仕事がある。 チェッカーの業務は、翻訳者から上がってきた訳文の内容を確認すること。 その確認内容には、訳文の解釈が間違っていないか、抜けはないか、訳語にブレはないか、数字や記号は合っているか、固有名詞は正しいか…

『豆の上で眠る』湊かなえ <新潮文庫の100冊 2018> ~子供の頃に失踪した姉と読んでいたアンデルセン童話。帰ってきた姉は本当に万佑子ちゃんなのだろうか…

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第7弾 『豆の上で眠る』 著者:湊かなえ 発行年:2014年 あらすじ “小学校一年生の時、結衣子(ゆいこ)の二歳上の姉・万佑子(まゆこ)が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死…

『スティング』 ~ストーリーの面白さに時間を忘れる、コンゲームを描く名作。

あらすじ “1936年、シカゴ近郊のダウンタウン。この街に住むジョニー・フッカー(ロバート・レッドフォード)は詐欺で日銭を稼ぐ若いイカサマ師。ある日、いつものように通行人から金を騙し取るが、相手はなんと大物ギャング、ロネガン(ロバート・ショウ)…

『陽だまりの彼女』越谷オサム <新潮文庫の100冊 2018> ~中学の時の初恋の相手との10年ぶりの出会い。好きな人と一緒にいたいという単純な気持ちの大切さが心に染みる物語。

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第6弾 『陽だまりの彼女』 著者:越谷オサム 発行年:2008年 あらすじ “幼馴染みと十年ぶりに再会した僕。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げてい…

『イノセント・デイズ』早見和真 <新潮文庫の100冊 2018> ~死刑囚となった幸乃は本当に罪を犯していたのか。判決文とともに明かされていく事件の真相とは。

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第5弾 『イノセント・デイズ』 著者:早見和真 発行年:2014年 あらすじ “殺されたのは三人だった。幸乃の元恋人だった男の妻とまだ一歳の双子の姉妹。なぜあの夜、火は放たれたのか? たったひとり幸乃の無実を信じ、最後まで…

原書で読むか、訳書で読むか

小説を読むのが趣味なわたし。 日本人作家の本は、新聞や雑誌の書評欄や広告などをみて面白そうなものをメモしたりするが、それだけでは偏ってしまうので、直木賞や芥川賞、本屋大賞などにノミネートされた本は、自分の好みかどうかはわからなくても読んでみ…

在宅での翻訳作業環境と実際の翻訳作業

翻訳作業に欠かせないのがパソコンとネット環境。 実際の仕事をする際は、守秘義務があり(翻訳会社の登録時に契約を交わす)、情報が洩れてはいけないので、自宅以外で作業をすることはない。 カフェで仕事なんてかっこいいなぁとは思うけれど、客先から提…