きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『Red』島本理生 ~危うすぎて、読んでいて不安になる

『Red』

著者:島本理生

発行年:2017年

 

解説

“元恋人との快楽に溺れ抑圧から逃れようとする塔子。その先には、どんな結末が待っているのだろう――。『ナラタージュ』の著者が官能に挑んだ最高傑作!”

出典元:中央公論新社

 

感じたこと

 

『ナラタージュ』をまだ読んでいないのだけれど、図書館で見つけたこちらを先に読んでみた。

 

島本理生作品は初めて。

 

主人公の愛におぼれていく姿に、読んでいて引き込まれていく。

 

読者を主人公に投影させて不安にさせてしまうって、すごいな。

 

『ナラタージュ』、はやく読んでみたくなった。

『ヒトラー暗殺、13分の誤算』~実際に起きたヒトラーの暗殺計画を描くドイツ映画

 

あらすじ

“1939年11月8日、ドイツ・ミュンヘンでナチス指導者のヒトラーの演説が行われた。演説を予定よりも早く終わらせ退場したヒトラーだったが、その直後、会場が爆破される。逮捕されたのは、ゲオルグ・エルザー(クリスティアン・フリーデル)という男だった。ゲシュタポは犯行の黒幕を吐かせようとエルザーを拷問にかけるが、彼は爆破装置の製作や設置を一人で行ったと告白する。”

出典元:シネマトゥデイ

 

作品情報

原題:Elser

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル

出演:クリスティアン・フリーデル

公開:2015年

 

感じたこと

 

エルザーの自白を促すための拷問シーンが残酷。

 

ヒトラーに関しては、『ヒトラー~最後の12日間~』を見たことがあるけれど、なぜヒトラーが力をつけ、支持を集めていったのかをまだきちんと理解できていない。

 

『シンドラーのリスト』などは弾圧されていたユダヤ人の姿を描いているが、今回は

ドイツ国内から生まれた暗殺計画。

 

その当時、力や恐怖だけでは押さえつけることのできなかった国民の思いがこのような形で現れたのだろう。

 

ドイツ語の発音も、普段聞きなれないので新鮮だった。

 

『ラストベガス』~そうそうたる俳優4人の競演

あらすじ

“58年来の親友同士であるビリー(マイケル・ダグラス)とパディ(ロバート・デ・ニーロ)、アーチー(モーガン・フリーマン)とサム(ケヴィン・クライン)。彼らの中で唯一独身のビリーが年下の恋人と結婚することになり、仲間たちがラスベガスに集結する。独身最後のバカ騒ぎとばかりにアーチーらが盛り上がる中、パディだけがしかめ面をしていた。”

出典元:シネマトゥデイ

 

作品情報

原題:Last Vegas

監督:ジョン・タートルトーブ

出演:マイケル・ダグラス

ロバート・デ・ニーロ

モーガン・フリーマン

ケヴィン・クライン

公開:2013年

 

感じたこと

 

まずは、出演のこの4人。

すごいメンバーだよね。

 

子供のころからの親友がお互いに死を意識するほどの年齢になっても集まって騒げるなんてうらやましい。

 

深く考えることなく、名優たちの演技を最後まで安心してみている感じ。

 

ものすごく面白くておすすめ!というほどではないけれど、自分も最後まで人生を精一杯楽しみたいなと感じさせてくれる作品。

『椿三十郎』~私でも知っている俳優さんたちの若き姿にびっくり!

 

 

解説

“凄腕の浪人が、上役の不正を暴こうと立ち上がった9人の若侍に助太刀する痛快アクション時代劇。三船扮する三十郎は前作の「用心棒」から通ずるキャラクターながらこちらのほうがより人間味が増し、ユーモアと知略が強調されている。薄暗い社殿で密議をこらしていた9人の若侍。上役を告発するも逆に窮地に陥っていた。それを図らずも聞いていた浪人は、権謀に疎い彼らに同情し一肌脱ぐことに……。仲代達矢扮する敵方の用心棒との壮絶な一騎打ちのシーンは圧巻。”

出典元:allcinema

 

作品情報

監督:黒澤明

出演:三船敏郎

仲代達也

加山雄三

小林桂樹

志村喬

藤原釡足

土屋嘉男

田中邦衛

公開:1962年

 

感じたこと

 

三船敏郎を映画できちんと見たのは『羅生門』が初めて。

それからいくつかクロサワ作品を見て、その野性的な味がすごいなと感じていた。

 

今回もストーリーはわかりやすかったし、最後まで飽きずにみたけれど、見ていて「田中邦衛じゃん!若い!」と気になって気になって…

 

終わってみてから調べてみたら、あの若侍が加山雄三!相手の侍が仲代達也!とさらにびっくり。

 

全然わからなかった…

 

クロサワ作品ってモノクロなのに、あとから振り返ると、例えばこの作品だとツバキの赤だとかが思い浮かんでくるのがすごいな。

 

次は『用心棒』を見てみよう。

『ジェシー・ジェームズの暗殺』~近寄りがたい、あこがれのアウトロー

 

あらすじ

“悪名高きアウトローとして数々の犯罪に手を染め、法をあざけり、自分自身のルールで生きてきたジェシー・ジェームズ(ブラッド・ピット)。理想に燃える野心家の若者ロバート・フォード(ケイシー・アフレック)は、そんなジェシーの仲間になれたことを心から喜んでいたが、思わぬ事態が彼らを待ち受ける。”

出典元:シネマトゥデイ

 

作品情報

原題:The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford

監督:アンドリュー・ドミニク

出演:ブラッド・ピット

ケイシー・アフレック

公開:2007年

 

感じたこと

 

ここのところブラピの作品を見ることが多いのだけれど、今回はワイルドさが前面に出ている。

 

ジェシー・ジェームズは実在した人物で(私は知らなかった)、亡くなった後の写真とかが残っていたりする。

 

単に残虐な悪人というだけではない、でも近くにいると危険すぎる人物。

 

憧れるけど近寄り過ぎたらだめだろうな、というヒリヒリする部分をブラピがとてもよく表現している。

 

全体的に画面が暗くて(それが話にぴったりなんだけれど)ちょっと話が長いなあと感じた。

 

 

『カリートの道』~アル・パチーノってマフィア似合うよね…

 

あらすじ

“かつて街を牛耳り麻薬の帝王として君臨したカリートが刑務所から帰って来て見たものは、以前には闇の世界にもあった仁義やルールが時の流れと共に姿を消し、今や殺伐とした雰囲気に変貌していた街の姿だった。今度帰ってきたら待っていてくれた恋人との純粋な愛に生きようと思っていた彼は、そんな街からは出ていくことを心に決めていたが、彼にはどうしても返さなければいけない1つの“借り”があった……。”

出典元:allcinema

 

作品情報

原題:Carlito’s Way

監督:ブライアン・デ・パルマ

出演:アル・パチーノ

ショーン・ペン

公開:1993年

 

感じたこと

 

アル・パチーノの堂々たるマフィアっぷりはいつものようにお見事なんだけど、弁護士役がショーン・ペンだってしばらく気づかなかった。

 

薬漬けで壊れていく弁護士がリアルで、すごい。

 

この主人公は実際に犯罪行為を行って有罪になったけれどその逮捕の際の手続き上のミスをついて刑期途中で釈放されたので、普通の刑務所から出所した人のそれ以降の生き方を考えるのとまた少し環境が異なる。

 

でも、人が過去と決別して変わりたいと思った時、それを社会はきちんと受け入れられるのだろうかと考えてしまう。

 

『アンタッチャブル』を思わせる最後の銃撃シーンも迫力があったな。

『フェリスはある朝突然に』~80年代のうきうきした感じ

あらすじ

“快晴のシカゴ。サボりの常習犯である高校生フェリスはこの日、仮病でズル休みすることに。そして、彼の姉や校長をイラ立たせ校内も騒然とする中、フェリスは病欠している金持ちの親友キャメロンを誘い、車で街へと繰り出していく。さらにはフェリスのガールフレンドも学校から誘い出すことに成功。こうして3人は、パレードに飛び入りしてはロックを歌い踊るなど、休日を存分に楽しむのだった。だが一方、フェリスの自宅では、校長や姉がそれぞれフェリスの仮病を暴こうと待ち構え、まだ何も事情を知らない両親も帰宅しようとしていた…。”

出典元:allcinema

 

作品情報

原題:Ferris Bueller’s Day Off

監督:ジョン・ヒューズ

出演:マシュー・ブロデリック

ミア・サラ

アラン・ラック

公開:1986年

 

感じたこと

 

うん、面白かった!

 

昔見たはずなのに内容はほとんど忘れていた。

 

でも警察署でフェリスの妹がチャーリー・シーンと出会う場面だけは強烈に覚えていた!

 

やり過ぎていて見ている方が醒めてしまうようなものも多いのに、こういう「狙った」感じの作品で本当にきっちりはまって面白いってすごいな。

 

マシュー・ブロデリックって他の作品あまり知らないなと思って調べてみたら、サラ・ジェシカ・パーカーと結婚していたのね。

 

妹役のジェニファー・グレイがとってもキュート。