きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『フォルトゥナの瞳』百田尚樹 <新潮文庫の100冊 2018> ~死が近づいている人が透明に見える。大事な人の死が近いと知った時、何ができるだろう。

 

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第10弾

 

『フォルトゥナの瞳』

著者:百田尚樹

発行年:2014年

 

 あらすじ

“幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装(コーティング)工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。”

出典元:新潮社

 

 

感じたこと

夜早めにベッドに入って読みだして、やめられなくなって最後まで一気読みしてしまった。

 

死が近づいている人が透明に見えてしまう力があったら、自分ならどうするだろう。そしてその力を使って人を助けてしまえば、自分の死期が近づいてしまう可能性があるのなら。

 

小さなことであっても、バタフライ効果でものすごく大きな影響を世の中に与えるかもしれない、歴史を変えるかもしれないというのは、こういったテーマの小説では必ずでてくる。

 

自分が人の死を知ったらどうするかな。

どうにもできない自分が苦しすぎて、混乱するだろうな。

 

読み終わった後に調べてみたら、12月に神木隆之介と有村架純で映画化されることになっていたみたい。

 

自分が読んでいる時には、ふたりとももっとさえない感じのキャラクターをイメージしていたので、ちょっと違う感があるけれど、映画はまた別者なんだろうな。