きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『約束の海』山崎豊子 <新潮文庫の100冊> ~山崎豊子の遺作となった未完の作品

 

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第17弾

 

『約束の海』

著者:山崎豊子

発行年:2016年

 

あらすじ

“海上自衛隊の潜水艦「くにしお」と釣り船が衝突、多数の犠牲者が出る惨事に。マスコミの批判、遺族対応、海難審判……若き乗組員・花巻朔太郎二尉は苛酷な試練に直面する。真珠湾攻撃時に米軍の捕虜第一号となった旧帝国海軍少尉を父に持つ花巻。時代に翻弄され、抗う父子百年の物語が幕を開ける。自衛隊とは、平和とは、戦争とは。構想三十年、国民作家が遺した最後の傑作長篇小説。”

出典元:新潮社

 

感じたこと

未完の作品ということも遺作ということも知らずに読んだ。

 

山崎豊子作品と言えば『白い巨塔』を学生の頃に読んだ覚えがあるけれど、他はドラマで内容を知っているくらいで、実際にきちんと読んだのはこの作品が初めてと言えるかも。

 

潜水艦の中の生活の場面の時には『レッド・オクトーバーを追え!』のシーンを思い浮かべながら読み進めた。

 

海難審判の部分をもっと掘り下げて読みたかったな。

これを中心とした法廷物でも面白いような気がする。

 

軽く読む小説というより、骨太という言葉がぴったりの本。