きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『きみはポラリス』三浦しをん <新潮文庫の100冊> ~いろいろな恋愛のかたちを集めた短編集

 

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第12弾

 

『きみはポラリス』

著者:三浦しをん

発行年:2007年

 

あらすじ

“どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている──。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。”

出典元:新潮社

 

 

感じたこと

11篇で構成されているのだけれど、どれもが全く違うかたちの恋愛を描いている。

 

中でも最初の『永遠に完成しない二通の手紙』は最後の『永遠につづく手紙の最初の一文』が、切なくて、微笑ましくて、よかった。

 

でも、三浦しをんの作品では『まほろ駅』シリーズの方が好き。

このシリーズは、瑛太と松田龍平のドラマや映画もイメージがぴったりで、珍しくわたしが感じていた原作の印象が壊れることがなかった。

 

恋愛ものにそれほど心が動かなくなったからかな。

本だけでなく映画などでも、恋愛ではない人と人とのつながりを描いたものの方が突き刺さる。