『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』~キャサリン・ウォーターストンとアリソン・スドルのキュートさにやられてしまった
あらすじ
“魔法使いのニュート・スキャマンダーは、優秀だけどおっちょこちょい、そして魔法動物をこよなく愛する変わり者──。
世界中を旅しては魔法動物を研究し、不思議なトランクの中に保護している。
ある時ニュートは、旅の途中でニューヨークへ立ち寄ったが、ひょんなことから自分のトランクが普通の人間(ノー・マジ)のトランクと入れ替わってしまう!
トランクの中から魔法動物たちは逃げ出してしまい、ニューヨーク中を巻き込む大騒動に!
そこで出会う仲間たちや奇想天外な魔法動物とともに、ニュートの新しい冒険が始まる!”
出典元:Warner Bros. Japan
作品情報
原題:Fantastic Beasts and Where to Find Them
監督:デヴィッド・イェーツ
出演:エディ・レッドメイン
キャサリン・ウォーターストン
ダン・フォグラー
アリソン・スドル
公開:2016年
感じたこと
まず、キャサリン・ウォーターストンとアリソン・スドルの二人が、ものすごく私のツボでかわいい。
姉妹の役で、キャラクターも全然違うけれど、どちらもとってもキュート。
J・K・ローリングが原作・脚本を手掛けていて、ハリーポッター同様、安定の面白さ。
こどもでも大人でも楽しめるのは、わかりやすくなければならないし、かといって薄っぺらではいけないし、難しいはず。
次回作も楽しみ。
『愛と喝采の日々』~あの時の選択が正しかったのか、きっと不安に思うときはあるはず
あらすじ
“マクレーン演じる女性は家庭に幸福を見出し、ダンサーとして立とうとする娘の成長を見守る。一方バンクロフトは、いまだ第一線で踊り続けるかつてのライバル。バレエ界を背景に、二人の女性が互いの生き方に嫉妬し、醜くののしりあいながらも、やがてそれぞれ自分自身を大切に生きたことを認め合う、辛口のソープ・オペラ。”
出典元:allcinema
作品情報
原題:The Turning Point
監督:ハーバート・ロス
出演:シャーリー・マクレーン
アン・バンクロフト
ミハイル・バリシニコフ
公開:1977年
感じたこと
一流のバレリーナになるチャンスがあったのに、妊娠を機に家庭に入ったディーディー。
その生活に幸せを感じていても、かつてのライバルが成功している姿を見たときに、自分の選択が本当によかったのかと不安に思ってしまう。
生きていく中でたくさんの選択をして、ひとつひとつの選択で自分の人生が成り立っていく。
どれが本当に良かったかなんて誰にも分らない。
違う道を選んでいた場合の自分を想像して、答えのない問いを続けてしまう。
マクレーンも素敵だけれど、バリバリと仕事をしてきたのに、一線から退かなければいけなくなって、こちらも自分の人生の選択に悩んでしまうバンクロフトもリアル。
お互いがそれぞれに嫉妬するけれど、逆に言えば、お互いに嫉妬されるくらいある意味では幸せで成功しているってことだよね。
その時、自分が悩んで決めた道を信じるしかないんだと思う。
バレエのシーンがたくさん出てくるけれど、ミハイル・バリシニコフのジャンプの滞空時間がすごい!
バレエやオペラも、一度この目で見て味わってみたいな。
『羅生門』~世界のクロサワ、なるほど…
あらすじ
“芥川龍之介の短編『藪の中』をもとに映像化。都にほど近い山中で、貴族の女性と供回りの侍が山賊に襲われた。そして侍は死亡、事件は検非違使によって吟味される事になった。だが山賊と貴族の女性の言い分は真っ向から対立する。検非違使は霊媒師の口寄せによって侍の霊を呼び出し証言を得るが、その言葉もまた、二人の言い分とは異なっていた……。ヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞した、黒澤明の出世作。”
出典元:allcinema
作品情報
監督:黒澤明
出演:三船敏郎
京マチ子
森雅之
志村喬
公開:1950年
感じたこと
芥川龍之介といえば、教科書で『蜘蛛の糸』や『鼻』を読んだけれど、この映画の原作となった『羅生門』や『藪の中』は読んだことがなかったので、今回、映画を見た後に読んでみた。
この原作からのこの解釈か…
原作というのはアイデアの欠片であって、この映画自体は、黒澤明の『羅生門』という作品なのだと感じる。
モノクロなのに、例えば女性の着物の柔らかい色合いが目に浮かぶし、野性味あふれる三船敏郎も生き生きしている。
海外でも評価された映画のテクニックとか専門的なことはわからないけれど、大げさに思える俳優の演技も見終わってみたら違和感がないというのは、きちんと映画の中で世界が成立しているからなんだろうな。
『あつあつを召し上がれ』 小川糸 <新潮文庫の100冊> ~おいしい食べ物には、いろいろな思い出がつまっている
新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第40弾
『あつあつを召し上がれ』
著者:小川糸
発行年:2014年
あらすじ
“この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。”
出典元:新潮社
感じたこと
食べ物が物語の鍵となる短編集。
小川糸の作品を読んでいると、おいしいものが食べたくなる。
『親父のぶたばら飯』を読んでいると、ものすごく豚バラを使った料理を作りたい欲が沸いてしまった。
私は食べることが大好きなので、何を食べるかを一緒に悩んだり、「おいしい!」と一緒に言える相手が大切という気持ちがとてもよくわかる。
今年、10年以上ぶりにインフルエンザにかかって食欲がなくなった時、食べることを楽しめないってこんなに悲しいことなのかとしみじみ感じた。
毎日の食事はそれぞれが特別な食事。
すべてがその時の思い出につながっていくことを、改めて感じた作品。
『ひとつむぎの手』 知念実希人 ~ミステリーというよりも、人との関わりに悩み試行錯誤していく医者の物語
『ひとつむぎの手』
著者:知念実希人
発行年:2018年
あらすじ
“大学病院で過酷な勤務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。さらに、赤石を告発する怪文書が出回り、祐介は「犯人探し」を命じられる。医療ミステリーの旗手が挑む、スリリングなヒューマンドラマ!”
出典元:新潮社
感じたこと
怪文書の犯人を捜すミステリーの要素はあるけれど、心臓外科医の平良の心の動きを描くことがメインの作品。
研修医に対する接し方に悩んで、失敗して、反省して…という人との付き合い方の試行錯誤の過程は共感できる部分も多い。
医者という過酷な仕事でさらに人間関係に悩むなんて、想像できないほどのストレスだろう。
子供の頃に「将来、お医者さんになりたい!」なんて夢見たこともあったが、勉強面はもちろんのこと、精神的な面でも私には厳しい仕事だろうな。
研修医達のキャラクターが現実味に欠けている感じを受けたけれど、途中で休ませることなく一気読みさせる展開。
『王様と私』~シャル・ウィ・ダンスで踊るシーンは見ていてわくわく
あらすじ
“「アンナとシャム王」のミュージカル・リメイクで、俳優Y・ブリンナーの「荒野の七人」と並ぶ代表作。王子や王女の教育係として、シャム王の宮殿にやってきたイギリス人女性アンナが、封建的で前時代的な王宮に、文化と愛情をもたらしていく様を描く。当たり役と言われただけに、ブリンナーの個性は強烈で、対するD・カーも上品な美しさと芯の強さを見せつける。この二人が『シャル・ウィ・ダンス』を踊るシーンは、やはり圧巻。”
出典元:allcinema
作品情報
原題:The King and I
監督:ウォルター・ラング
出演:デボラ・カー
ユル・ブリンナー
公開:1956年
感じたこと
ユル・ブリンナーといえば『王様と私』。
そのビジュアルがすぐに思い浮かぶほど、ぴったり。
実は内容はほとんど知らなかった。
フィクションとはいえ、あの時代のタイの王室の慣習がこれに近いものだったのかと思うと、なんだかすごいな。
原作となった回顧録の舞台が1860年代ということは、日本でいえばペリーが来航して10年くらい。
いろいろな国の風習や文化が混ざり合うと、化学反応が起こって面白い。
映画の中で、アンクル・トムの話をミュージカルにしてゲストに見せる場面があるのだけれど、その民族的な踊りが魅力的だった。
ただ、どうしても白石加代子にみえて仕方がない…
タイも行ってみたいな。面白そうだなぁ。
『フォーエバー・フレンズ』~境遇の異なる二人の友情物語
あらすじ
“主演のミドラー自身が製作に一枚噛んだ女性の友情を描いた感動物語。弁護士志望の幸福な娘のハーシーを蹴散らすクラブ歌手、ミドラー。しかしハーシーが結婚を選び、ミドラーがステージで成功を収めた時、二人はそれぞれの人生観の違いを理解し、大人のつき合いを模索する……。”
出典元:allcinema
作品情報
原題:Beaches
監督:ゲイリー・マーシャル
出演:ベッド・ミドラー
バーバラ・ハーシー
公開:1988年
感じたこと
子供の時にふとした縁で知り合った全く境遇の異なるふたり。
文通で友情を育むっていうのは、私の世代はまだわりとリアルに感じられるかも。
生き方や性格が全然違うのに、なぜか気が合う人っているし、似たような生活をしながら、相容れない人もいる。
二人の性格や性格の違いが極端に描かれているのに、それほど違和感を抱かなかった。
ベッド・ミドラーが歌う”Glory of Love”が素敵。
前にどこで聞いたのか思い出せなくて、見終わった後に調べてみたら、『招かれざる客』のエンドロールで流れていた。
ポール・マッカートニーやファイブ・キーズなど、いろいろな人がカバーしているのを聞いてみたけれど、一番好きなのはパティ・ペイジの歌ったバージョン。
スティングのような味のある声で歌った男性ボーカルのものを聞いたことがある気がして、しかもものすごく好みだったように思うのだけれど、どうしても思い出せず、調べてもわからなかった。
スティング、この曲、歌ってくれないかな…