きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『あつあつを召し上がれ』 小川糸 <新潮文庫の100冊> ~おいしい食べ物には、いろいろな思い出がつまっている

 

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第40弾

 

『あつあつを召し上がれ』

著者:小川糸

発行年:2014年

 

あらすじ

“この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。”

出典元:新潮社

 

感じたこと

食べ物が物語の鍵となる短編集。

 

小川糸の作品を読んでいると、おいしいものが食べたくなる。

 

『親父のぶたばら飯』を読んでいると、ものすごく豚バラを使った料理を作りたい欲が沸いてしまった。

 

私は食べることが大好きなので、何を食べるかを一緒に悩んだり、「おいしい!」と一緒に言える相手が大切という気持ちがとてもよくわかる。

 

今年、10年以上ぶりにインフルエンザにかかって食欲がなくなった時、食べることを楽しめないってこんなに悲しいことなのかとしみじみ感じた。

 

毎日の食事はそれぞれが特別な食事。

 

すべてがその時の思い出につながっていくことを、改めて感じた作品。