『宝島』 真藤順丈 ~戦後の沖縄を生き抜く若者たちの姿
『宝島』
著者:真藤順丈
発行年:2018年
あらすじ
“希望を祈るな。立ち上がり、走り出せ。愛は囁くな。大声で叫び、歌い上げろ。信じよう。仲間との絆を、恋人との愛を。美しい海を、熱を、人間の力を。あらすじ/英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み――グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は刑事になり、教師になり、テロリストになり――同じ夢に向かった。”
出典元:講談社
感じたこと
最初は沖縄言葉に慣れなくて、なかなか文章が頭に入ってこなかったが、不思議と途中からまったく気にならなくなり、最後まで一気に読んでしまった。
3人それぞれの熱い思いがほとばしっている。
当時の刑務所の様子は想像するしかないけれど、現実に起きていても違和感がないと思わせるような描写。
町の女たちや孤児たちの状況も、フィクションとはいえ、身につまされる。
このフィクションは、歴史、そして現状をしっかり見つめるきっかけになる可能性を秘めていると思う。
色々考えさせられる作品だった。