『盗賊会社』星新一 <新潮文庫の100冊> ~星新一のアイデアの豊富さに改めて脱帽
新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第19弾
『盗賊会社』
著者:星新一
発行年:1985年
あらすじ
“私は盗賊株式会社の社員。泥棒ごっこのオモチャの製造販売の会社ではない。れっきとした、泥棒を営業とする会社だ。そんな仕事があったのかと内心うらやましがる人も多いかもしれない。平凡な日常のくり返しにあきあきしている人ならば……。表題作の「盗賊会社」をはじめ、斬新かつ奇抜なアイデアで、現代社会を鋭く、しかもユーモラスに風刺する36編のショートショートを収録。”
出典元:新潮社
感じたこと
星新一を読んだのって、中学生以来かも。
あの頃は(おそらく)何も考えずに読んでいた気がするけれど、大人になって読んでみると、まず星新一のアイデア力に圧倒される。
ショートショートの分量で話をまとめるすごさはもちろんだけれど、それだけの分量の作品を数多く作り出すって、本当にすごいこと。
長編作家とは、また別の能力が必要なんだろうと思う。
今の時代に星新一が生きていたら、きっと文字制限のあるTwitterとか利用して、みんなを惹きつける文章をバシバシ発表していたんじゃないかな。
今読んでもまだ「未来感」はあるけれど、あと20年もたてば、既に現実になっていることもあるかもと思えるところもすごい。
私の中では「ショートショート=星新一」になってしまっているので、今度は逆に別の作家のショートショートを読んでみようかな。