きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『最後の証人』柚月裕子 ~元検察官の佐方は被告が無罪を主張する裁判の弁護を引き受ける。その裁判の証人によって明かされる真実とは。

 

 

『最後の証人』

著者:柚月裕子

発行年:2010年

 

あらすじ

“検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。ホテルの密室で男女の痴情のもつれが引き起こした刺殺事件。現場の状況証拠などから被告人は有罪が濃厚とされていた。それにもかかわらず、佐方は弁護を引き受けた。「面白くなりそう」だから。佐方は法廷で若手敏腕検事・真生と対峙しながら事件の裏に隠された真相を手繰り寄せていく。やがて7年前に起きたある交通事故との関連が明らかになり……。”

出典元:カドカワ

 

 

感じたこと

読み終わってひとこと、「面白かった」。

 

予想していなかったからいろいろな点で作者の思うつぼに思いっきりはまったし、読み進めながら「お!そう来るか。なるほどねぇ」なんで思いながら一気読み。

 

柚月裕子作品は、『盤上の向日葵』を読んだことがあって、またそれとは違う印象。

でも、どちらの作品もとても読みやすい文章で、話の展開も面白かった。

 

これは映像化なんて無理だろうな、というか、して欲しくないな、と思っていたら、テレビドラマになったことがあるらしい。

 

映画化やドラマ化される場合、自分でいろいろなことを想像したいから、映像作品よりも先に本を読みたいと考える。

 

本を読んだうえで、映像化される作品の監督や脚本、キャストなどを見て、自分のイメージの方を大切にしたいときは、映像化作品は見ないようにしている。

 

この本に関しては、映像化作品を見ることはないな。

 

逆に、深町秋生の『果てしなき渇き』は、中島哲也監督の『渇き。』として映画化されたけど、これは原作を読んだうえで映画を見て、その内容が理解できたという感じだった。

 

柚月裕子作品、またこれからも読んでみよう。